私が母の実家で食べて来たのっぺの記憶を再現したものですが……。
具材が里芋・レンコン・ニンジン・ゴボウ・大根・たけのこ・白こんにゃく・銀杏と、だしの出るものにかつお節・昆布・干し椎茸・鶏もも肉・鮭・帆立貝柱。
最後に、紅白蒲鉾・柚子皮。
味はよい塩梅(あんばい)に具材からのだしが効いているので、塩・酒・みりん・少々の薄口醤油で調える程度に。火を入れつつアクを丁寧にすくい、沸いた瞬間に火を止めます。冷まして味が入れば出来上がり。
柚子皮は入れっぱなしにすると苦味が立ってくるので、冷めたら昆布とともに引き上げます。
食べるときには別にゆでたきぬさやを添えて、という「のっぺ」です。
本当はここにトト豆も入ってましたけど、意外と苦手にしている方が多いとわかったので省きました。で、きぬさやはすぐに色が変わるので三つ葉で代用です。
「根菜はね、出来るだけ扇形に切るの。末広がりって縁起担ぎにね……」なんてつぶやいてた祖母が思い出されます。でもこののっぺ、後から知ったのですけど、伯母が持ち込んだレシピだそうで。「おばあちゃんは高田の人だからもう少し具が大きくて醤油が効いていたのよ」と。